ヘルシンキ最古の公衆サウナKotiharjunsauna(コティハルユサウナ)
- Sauna
“道端に湯気の立ったタオルを巻いた人”
まさにフィンランドの日常の一コマとして
様々なシーンで描かれているのがここ“コティハルユサウナ”
フィンランドが好きな人ならどこかで見たことがあるはず
ここは1928年開業の歴史あるヘルシンキ最古の公衆サウナ
僕が訪れる時はいつも決まって入り口の前にはタオルを巻いて外気浴を楽しむサウナーが並ぶ
ここではこれが日常
いつの時代も変わらない光景なのだと思う
サウナーに挨拶しつつ受付に向かう
地元の人々の集うサウナだが いつだって新斬者の僕もウエルカムに迎えてくれる
ロッカールームにはいると年季の入った木製のロッカーが並ぶ
この雰囲気が抜群で この空間がサウナの歴史を感じさせてくれる
昔からある銭湯に来た時の何だか懐かしい そんな感覚
ロッカールームの中にも休憩スペースがあり 人が集う
このサウナではとにかくあらゆる場所で人々が集まり会話に花を咲かせている
サウナの中はもちろん 外気浴 休憩 着替え
まさに地元の人々が通い集う場所なのだ
日本の銭湯のようなそんな場所
長く続く理由は 足繁く通う良いサウナーが創り上げる環境だから
みんながいいサウナというのはここにくる人に会えばすぐにわかる
僕のサウナでのこだわりの一つはロッカーの番号
もちろんサウナ 背番号の37だ!
この語呂合わせはフィンランドでは知られていないので大体あいているよね
日本ではどうかな?
僕の専用ロッカー“37”
さすが歴史あるサウナ 常連の人が使うロッカーなのだなと感じる場所はいくつかあって
ロッカーの上にチェスや本が置かれている
暗黙のルールがちゃんと守られる感じは日本とフィンランドに通じるものだと思う
ロッカールームには2つの扉があって
一つはサウナへ直行 もう一つはシャワールームへと繋がる
サウナへの扉にはこう書いてあった
“危険!オーブンのドアを開けないでください”
クスッと笑えるこういう仕掛け好きだな
まさにオーブン!ここは熱い熱いサウナで有名だ
通常110~120度と高めの設定のため
フィンランドでは珍しく サウナハットをかぶっている人もいる
サウナの中は案外明るくて
コの字型に作られた席はなんと6段目まである
6段目には木が敷かれているから人が最も多いが
まあまあ熱いので1人用のスノコを敷いて自分の好きな高さを選ぶことができる
実は6段目の先7段目もあるのだ
まるでVIP専用のように存在する最上段はここだけ孤立した空間
7番段目になると天井スレスレ
さすが生粋のサウナーが集うサウナだけあって
7段目が大人気!熱いの好きなんだな~
ロッカーに続く暗黙のルール
サウナに入ったら必ず“ロウリュする?”と声をかけること!
というのも出入り口付近にストーブがあるため
座りながらロウリュすることが出来ないのだ
サウナ仲間に声をかけると返答は決まって“5回かけて!”
これが定番 なんで5回なのか全く分からないが皆声を揃えて5回!というから面白い
ストーブの割に柄杓が小さいから? 5回という回数に対する現在の僕の解釈
シャワールームにはひとつベッドが置かれている
ここでは事前に予約をすると体を洗ってくれたりカッピングをしてくれるそう
アカスリとカッピングのようなイメージかな
ただ僕が以前日本でトレーニングの一環として取り入れていたカッピングとは違うので
日本人がイメージするカッピングとは雰囲気が全く異なると思う
カッピングの様子がロッカールームに写真で掲載されているので
確認してからトライした方が安心かな
何度か訪れているコティハルユ
石を入れ替えたタイミングで入った時があった
自宅のサウナでも ストーブは変えないが石は変えるよ!
と教えて頂いたことはあったが実際に変えた直後のサウナに入ったのは
この時が最初で最後
石がしっかりと温まるまでに4、5日かかるらしく
初日のサウナの温度はせいぜい70度前後だった
サウナの石は劣化するので変えるそう
石が劣化するなんて考えたこともなかったが蒸気や温まり方など変わってくるのだそう
このサウナの名物は約1mの大きな薪!
朝にこの薪を4~5時間焚いてサウナを温めるのだそう
1mの薪は迫力が違う!こんなに大きな薪をこんなに近くで見れるのも何だか楽しい
外気浴をしながら 帰り際の地元のサウナーヘイッキさんにインタビューさせてもらった
なぜ彼に声をかけたかって?
彼が着ていたTシャツがフィンランド最古のサウナ“ラヤポルティン”のものだったから
本物のサウナーだと確信!
彼は以前この近所に住んでいたが 結婚して他の地域にお引越し
それでもここのサウナがベストサウナだから少し離れたところから
今でも週に2~3回通っているのだそう
僕と同年代であろう彼のように
フィンランドではサウナは決して古いものではなく
今でもしっかりと日常に根付いた文化なのだ
文化を継承し育てるのも いいサウナを創り上げるのも“人”
フィンランドの人々の日常に当たり前にあるサウナは
時代を経て 人が集い築き上げてきたもので
変わらない光景として広がっているんだな
なんてちょっと深いことを感じさせてくれるコティハルユ
モイモーイ
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