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5月1日はフィンランドの祝日メーデー“Vappu(ヴァップ)”

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5月1日は“Vappu(ヴァップ) ”春のお祭り

この春のお祭りの面白いところは

皆がお揃いの帽子を被っていることそれはそれは見事に皆

黄ばんで年紀の入った帽子を誇らしげに被っている

その姿に初めて見た時は衝撃でシャッターを切り続けたのを覚えているフィンランドでは5月1日は“Vappu”と呼ばれる祝日なのだ

まるでカーニバル!?と思うほど人々が街に溢れる

例の帽子を被りながら とにかく飲んで騒いで飲みまくる!w

そんな印象の祝日だが

労働者の日でもある為 政党のスピーチなども行われている

 

前日の午後からなんだか街中がソワソワ楽しいモード

新芽も少しずつ芽吹き

日ごとに季節の移ろいを感じる5月の初め

長い冬を越えた木々のエネルギーに触発され

人々や街が活気を取り戻しているようだ

首都ヘルシンキでも普段は比較的静かでゆっくりとした時間が流れているが

この日ばかりは特別だ

とにかく人!人!人!

皆 春の訪れを喜ぶかのように帽子を被って外に出る

 

先ほどから紹介している“帽子”

これは高校卒業の証としてもらうことが出来るもの

つまりこの帽子を被っている人は高校を卒業しているということ

彼らはこの帽子を手にすることを非常に誇らしく思い

“火事になったとき必ず持って逃げるもの” とも言われているそう

どうやら黄ばんで汚い帽子こそカッコイイようで

シャンパンを浴びても洗わないってw

 

歳を重ねても高校卒業で手にした帽子をずっと大切に被り続けている

(この時期になると普通に売ってるけれど新しく買ったものはダサいらしいw)

この辺りの感覚は日本人の僕にはなかなか理解できない文化の一つだちなみに帽子を手にした翌年

初めてのVappuは現役大学生に言わせると非常に重要らしく

一人暮らしをしている学生でも“帽子を実家に置きぱなし!”

なんてことはあり得ないのだとか

 

帽子と共にこの日 目を引くのが

たくさんのワッペンを付けた色とりどりのツナギを着た若者たち

ツナギを着ているのは皆 学生だ

学部や学科ごとに異なる色のツナギを着ているたくさんのワッペンは 企業の広告

毎年このツナギにスポンサーを募り広告を出してもらうと言うのだ

なんと本格的!

そして素晴らしき気合の入れようw

Vappuは冬の長いフィンランドにとって春を告げる大切な日

長くて厳しい冬を越えたからこそ

ここまで盛り上がれるのだと思う

 

街中でバルーンを持ち色とりどりのテープで飾る人々の足取りは

びっくりするほど軽い

まだ気温は一桁なんだけど..そして皆 外でピクニックを楽しむ

こんなに寒いのになぜ外で!?と初年度は思っていたが今ならわかる

外に出て太陽のもと“土”の地面に座りたい

これがどれだけ幸せなことか

寒すぎる冬を越えると

外国人の僕でも容易に理解できるVappu当日は朝から家族でピクニックを楽しむ

このピクニックも本格的にタープを張り

自宅のダイニングセットをそのまま公園に持ち込んでいるご家庭もあるほど

もちろん皆 帽子を被っている

 

日本人の僕からすると 公園のピクニックで使うものって

アウトドア用のテーブルや椅子のイメージなのだが

フィンランドにはそんな固定概念は一切ない

ダイニングテーブルにテーブルクロスをかけて

そんな日常のランチを公園で楽しむ♪

いやぁ素敵すぎて驚いた!

もちろん朝からシャンパンやビールを楽しんでいた

とにかく今日はお祝いだ!とことん飲むぞ!とw残念なことに 昨年も本年もコロナウイルスの影響で

人々の集まりが制限され以前のような賑わいは街にはない

家族で田舎に行ってしまっているのかな

車も人もいつもより少なく感じる

昨年に関しては警察車両が出て規制していたほどだそれでも最近のフィンランドは少しずつ状況は好転し

週明けからは様々な規制が解除され

日常を取り戻しつつある

ワクチン接種も進んでいる為

秋以降には通常になるのではという方向性のようだ

来年には いつものVappuが戻ることを願って..モイモーイ!

 

※2015年に撮影した写真も掲載しています。

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