本物のもみの木で“クリスマスツリー”
- Lifestyle
フィンランドのクリスマスツリーは本物のもみの木
クリスマスシーズンに入ると
マーケット広場や植木屋など街の至る所に生のもみの木が並ぶ
フィンランドの家庭では本物のもみの木を
クリスマスツリーとして飾る家が多いのだ
エッサエッサともみの木を運ぶ光景は
フィンランドの冬の風物詩
今の時代はインターネットでも購入できるし
クリスマスツリーファームに行き自分で木を選び
選んだ木を実際に切ることも出来るのだ
田舎に住む人は自分の森に自生している木をツリーにするのだが
雪が降る前に今年の木をある程度選んでおくのだとか
森でベリーやキノコを摘みながらクリスマスツリーを選ぶ
どの国にも自然と寄り添う季節の仕事があるものだな
もちろん森に自生している木を勝手に切るのはいけないこと
毎年数件そのような悲しいニュースが流れるそう
ルールはしっかり守るのがこの国の気質
こうやって美しい森や自然を皆で守っているのだ
さて今年は友人家族のクリスマスツリー選びに同行させてもらった
彼らは家の近くのショッピングモールに毎年家族揃って買いに行く
ツリーの木を選ぶところから家族のクリスマスがはじまる
キラキラしたクリスマスで彩られた街をツリーを求めて家族で歩く
なんだか絵本の世界のようだ
ここで売られているもみの木には2種類あり
細い葉でトゲトゲしたものと 太い葉で触れても痛くないものがある
友人家族は毎年太い葉のものを選ぶそう
細い葉の方は触れると痛いし 枯れやすく葉も落ちやすいから
実際に細い葉の方はチクっと痛かった
友人家族に教わった木を選ぶポイントは
高さ 太さ 葉の広がり 美しさ
好みの木を探して20〜30本ある木の中から見定める
実際に家の中を想像しながら見て回るのは
楽しくてとてもワクワクした
子供はもっと高揚するんだろうな
価格はもちろん大きくて綺麗なものほど高くなるのだが
細かい値段はなんと 店員さんの感覚なのだと!
唯一無二の天然のモノに価格は付けにくいが
感覚!というのがなんとも
ちなみに今回購入のこのツリーは100€
モノを決めたら店員さんがネットに包んでくれて運びやすくしてくれる
ツリーを肩に乗せると
いよいよフィンランド式クリスマスに参加させてもらった気分だ
雪の降る冬は木をソリに乗せて持って帰る
日本では考えられないのだが
ソリに子供を乗せて歩道を歩く姿はフィンランドの冬では当たり前の光景
今年は残念ながらまだ雪は降っていないので
僕とお父さんとで担いで運んだ
体感で約15~20kg位の木を担ぐのはまあまあ大変な作業だった
半分ぐらいの道のりでも大汗・・・
ちなみに外気は5度以下
フィンランドではお父さんのクリスマス前の大仕事なのだ!
家には土台が用意されていて
木をはめたらネジでとめる
家に大きなもみの木が立つだけで
室内の雰囲気が一気に変わった
かっこいい!
やはり生の木の放つ存在感や香りは格別だ
土台には水を溜めているが常に水を保つ必要がある
そのため土台の大きさにもよると思うが
彼らは2日に1回は水をあげるそう
ツリーの飾りつけはその家々の個性が光る
友人の家庭ではおじいちゃんおばあちゃんの選んだオーナメントを飾っていた
また別の家庭では代々受け継がれているオーナメントを大切に飾っていた
1年に1度おじいちゃんやおばあちゃん
ご先祖や家族の話をしながら
クリスマスツリーを飾る 素敵な文化だな
モノを大切に受け継ぐって
大切なことだなとつくづく思う
手作りのジンジャークッキーオーナメントを子供たちと一緒に作った
今年は僕のクッキーも一緒に
クリスマスイヴの日にこのクッキーを食べるのも
クリスマスの楽しみの一つ
それぞれの想いが込められたオーナメントと
手作りで焼いたクッキーのオーナメントが飾られたツリーは
まさに“あたたかい家族”の象徴
フィンランドのツリーは僕の想像よりもずっと
温もりを感じ ほっこりする
素敵なものだった
貴重な時間を共有させてくれた友人に心からの感謝を
Kiitos!!
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