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先生達のストライキ〜その後〜

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前回の記事でフィンランドの先生達のストライキの話をしましたが、結局交渉はうまく進まず5月3日からストライキに突入しました。

–ストライキ“学校から先生が居なくなる!?”–

 

そのため、ヘルシンキを含め10の町、学校教員、学校関係者、幼稚園、図書館、そして博物館(JUHO・JHL・Jytyの労働組合に関係した機関)は週明けの9日までお休みです。

 

ストライキが決まった前日の午後、沢山の保護者が仕事の調整を余儀なくされる中、休みに喜ぶ子供達。

ストライキ中は当たり前ですが、カフェや公園に子供と祖父母、子供と一緒の親を多く見かけます。労働環境の交渉は以前からありましたが、ここまでこじれるのは久しぶりのこと。

例えば、幼稚園の先生の給料は他の職業と比べると低い方。

 

そのため、先生をやりたい人も少なく、もし誰か先生が休んでも代理の先生をたてるのが難しいのが現状です。

 

子供の数に対して先生の数が少なくなる為、子供を“ただ預かるだけ”で精一杯で、教育機関として求められる“教える”ことが難しくなっています。

 

当然、子供達にとって良い状況とは言えません。

 

幼稚園の中には、一斉にクラスの先生が辞めてしまい、すべての先生が学期途中にも関わらず変わってしまった、なんて話も聞きます。教育レベルの高さが世界的にも注目されているフィンランドですので、先生達の労働環境がこの先どう変わって行くのかは非常に大切なポイントなのだと思います。

 

寒い日が続いたヘルシンキですが、6日は青空が広がり、春の陽気が嬉しい日となりました。

この日、先生達の大規模なデモが中心部で行われました。

 

デモ?イベント?と確認してしまうほど、物々しいデモというより、明るく清々しい感じのデモに、フィンランドの教育現場の明るさを見たような気がします。

最終広場では音楽とともに、リズムを身体で刻むような、そんな雰囲気でした。

 

このストライキは週明け9日で一旦終了することが決まっています。

しかし、交渉はまだまだ続くよう。6月に始まる夏休みを前に、スペシャルな休みをもらった子供達。

やっぱり休みは楽しそうです。

 

子供達にとって学校という場が、楽しくて実り多き場所であるために、必要な時間なのでしょう。

この先どうなることやら。

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