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フィンランド冬のサッカートレーニング事情

  • Football

先週-20度を記録した僕の住む街ヘルシンキ

冬の平均気温が-5度のこの国のサッカーのトレーニング事情をご紹介しよう

 

フィンランドのプロサッカーリーグの開幕は4月だが

実際に新チームとして始動するのはクリスマス明けの1月から

例年では2月に暖かいスペインでトレーニングキャンプを行うが

それもほんの数週間で 基本的には本拠地ヘルシンキでトレーニングを行う

新潟のチームに所属していた時は 雪や寒さの影響も考慮され

1月のチーム始動後 開幕までは新潟を離れ 暖かい地域に行きっぱなしだったので

同じ雪国でも考え方がまるで違う

 

僕たちのチームでは-5度位までは通常通り外でトレーニングを行う

日本では信じられない話だと思うが ヘルシンキではこれが当たり前

ちなみにフィンランドの保育園では-15度までは子供達を外で遊ばせるんだそう

-5度なんてフィンランドにしたら大した話ではないということだ!

さすが北欧w

雪が無い時は通常通りスタジアムの中でトレーニングを行う(もちろん屋外で屋根もない)

スタジアムの中というのは実際に試合が行われるピッチのこと

日本との大きな違いは毎日の練習が試合と同じところで行われるという点

 

しかし雪が降るとスタジアムの中では練習不可になる

それは除雪をする際に人工芝を傷めてしまったり

人工芝に敷き詰められているゴムチップが雪と一緒にピッチから無くなってしまうからだ

そう ここも日本とは大きく違う

天然芝で試合を行う日本と 基本的に人工芝で試合を行うフィンランド

僕のスタジアムの隣には人工芝のグラウンドが2面ある

雪が降ると練習場所はこちらに変更

朝早くからスタジアムを管理してくれる人達が除雪を完璧にしてくれ

僕らがサッカー出来る環境を整えてくれている

日も登る前の(1月の日出は朝9時頃) 真っ暗な中での作業

彼らもプロ いつだって丁寧で完璧な仕事だ

感謝!

 

雪が降りすぎて除雪が追いつかない時や 外気温が-5度を下回った時は

スタジアム裏のドーム状の室内練習場(人工芝)や

車で15分ほど離れたところにある

室内サッカー場タリフットボールホール(ヘルシンキ市運営)で行われる

ドーム状の練習場所はピッチが小さいためリカバリーや軽い練習の時のみ利用し

基本的には選手スタッフ皆で車に乗り合いながらタリフットボールホールに向かう

ここは室内ながら サッカーコート一面がしっかりと確保されている

2015年に初めてこのチームに来た時 最初のトレーニングをした思い出の場所だ

プロ生活で初めての移籍 初めての海外チーム

とにかくこれからの自分に期待しながら向かった初めての練習

ここに来るたびにあの時を思い出す

雰囲気・匂い・全ての記憶が鮮明に蘇る…

コートの脇には観客席も少し付いていて

ここでは公式戦も行われる

フィンランドのサッカーリーグ“ヴェイッカウスリーガ”(日本のJリーグ)の開幕は4月だが

スオメンカップ(日本のルヴァンカップや天皇杯)は2月に予選がスタートする

この時期に始まるホーム公式戦は室内にあるタリフットボールホールで行われる

そう サッカーの公式戦・カップ戦の予選は室内から始まるのだ

室内で行われる試合では特別ルールがある

それは“天井にボールが当たると相手ボールになる”

 

室内で公式戦なんて日本にいるときには想像もしなかったな

ある意味環境が整っているからこそ出来ること

室内のこのサッカー環境は 僕の故郷“雪国新潟”にもあればいいな

そんな風にいつも思う

 

今年のタリフットボールホールで行われる開幕戦は

2月13日スオメンカップ vs HIFK

開幕にふさわしいヘルシンキダービー

熱く 魅せる 最高の時間を!

今シーズンは僕のサッカーを更に盛り上げていく

モイモーイ!

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