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人と自然の関係をアートがつなぐHelsinki Biennial(ヘルシンキビエンナーレ)

  • Art & Design

国際的な現代美術の祭典“Helsinki Biennial(ヘルシンキビエンナーレ)”

“The Same Sea”と題されているこのイベントを観に

ヘルシンキ観光ではお馴染みのスオメンリンナ島の隣の島

Vallisaari(ヴァッリサーリ)へ向かったこの島は旧軍用島

かつての火薬庫や古い建物が

島の歴史を知らなくとも肌で感じさせてくれる比較的大きなこの島は豊かな自然で溢れ

海や木々 風や空を十分に楽しむことが出来

まさに今回のテーマにも重なる

“人と自然の関係”を島全体で表現しているようだ今回の展覧会ではフィンランド国内はもちろん

世界中から41のアーティストが参加し

沢山のメッセージが表現されていた

正直作品を見てもよく分からないものもあったが

作品を見て僕が感じた事とアーティストの想いが重なったとき

グッと嬉しくなる

 

僕なりの楽しみかた

作品の説明を読まずにまずは自分の感性で作品を感じる

どんなことを伝えたいのか

何を表現しているのか

とにかく自分なりに感じてみるアーティストが自分の持てるものを最大限に表現する

このパワーに感化され

久しぶりに僕も水墨画を書こうと思った

平日にも関わらず満席の船

このイベントの注目度の高さを物語っている

さすがアート・デザインの国 人々の感度が高い気がする

 

島の展示は屋外のものも多くあり

屋内のもの以外は犬も一緒に楽しめるということで

今回は愛犬BARKも一緒

こういう楽しみ方が出来るのもフィンランドだなと思う

一番印象的だった作品は Dafna Maimonのもの

黒いカーテンをくぐると そこは真っ赤な世界音楽も低音が響き 少し怖い感じ

肝試しのような お化け屋敷のような

地下室のトンネルのように狭く奥まで続いていく

布を使い 柔らかく作られた赤い世界

 

上からぶら下がっていたり 落ちていたり 仕切りがあったり

これって腸の中?

ビンゴ!消化器官を表現した作品だった

島を歩いていると丘の上にランドマークのような塔が見えた

川俣正さんの作品『Vallisaari Lighthouse』

かつてのエレベーターシャトルの上に表現されたこの塔は

晴れた秋の空にかっこよくそびえ建っていた

これは全て島で見つけた廃材で作られている

日本人の僕にとってこういう場で日本人を見つけられることは

大きな喜びだ

 

さすが現代アートの祭典

映像を使ったものも 数多くあった

え?海に足場?w

と思ったものも深い意味があり

グリーンランドの北の氷が溶けた場合に予想される海面上昇を表していたそれは想像以上に高く

あまりにも大きな問題提起に圧倒された

海の中の生態系をリアルなプラスチックで表現した手作り珊瑚礁

海洋プラスチックが問題視される今

あえてプラスチックで海を表現するあたり

非常に心に刺さるものがあったそしてこれはヘルシンキに住む3000人以上の人々と一緒に作られている

皆で早急に改善していかなければならない大きな地球の問題

沢山の作品に触れ 正直少し疲れてしまうほど

想像力を豊かにしてくれ

とても良い刺激とエネルギーをもらった

 

自分らしく最大限に表現する

サッカーも同じだ

ピッチの上で自分にしか出来ないプレーを

全力で表現する

このエネルギーを見ている人に伝えることが

僕の喜び

改めて思いを強くさせてくれた帰り道に出会った大きな虹

あまりにも美しくかかるこの虹は

“自然と人はまだまだ共に歩める”

そんな架け橋を渡してくれたような気がした

 

モイモーイ!

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